2012年06月13日

「県民の安全・安心と公共サービスを考える」ナガサキ公開ミーティングを開催

人間らしい生活は国が保障する−新しい福祉国家に必要な公務労働

6月9日、公共サービス守り隊主催の「県民の安全・安心と公共サービスを考える」ナガサキ公開ミーティングが開催され、133人が参加しました。
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運動で政治が変わった経験に学んで

一橋大学名誉教授の渡辺治先生が「私たちのくらしは変えられる!〜新たな福祉国家の展望〜」と題して講演され、野田政権の悪政の根っこは一つ。構造改革政治を終わらせ、雇用と社会保障で日本社会を立て直そうと提案されました。
 そのなかで印象に残ったのは、「@民主党政権の誕生は反貧困など国民の運動で民主党を変え、マニュフェストを変えさせた。A政権交代がなかったら、新自由主義・構造改革はもっと早く再起動し、普天間基地の県内移設も決まっていた。B民主党の変節を許したのは運動の力不足と構造改革に代わる対案がなかったため」、「九条の会型の運動(保守的な人たちとの連携、地域からの運動づくり)がTPP、原発反対の運動につながっている」という指摘でした。“国民の運動で政治が変わる、運動が足りなければ巻き返される”という経験に学び、“思い切って運動の輪を地域で拡げる”ことが、いま私たちがなすべきことだと再確認しました。

ひらめき<渡辺先生の講演内容を全部紹介することはできませんので、「Ustream県労連」で検索して、ビデオを見てください。討論会もアップしています。>


パネリストと会場が意見交換
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 休憩をはさんで討論会にうつり、野母崎連合自治会長の達利昭さん、きょうされん全国理事の畑山裕詩さん、働きながら子育て中の村崎好美さんの3人のパネリストが行政についてどう思っているか発言、会場からもパネリストやアドバイザーの渡辺先生に質問が出され、双方向の有意義な討論となりました。参加者から「今日の企画はすばらしいが、行政とのオンデマンド(サービスの提供を、要求に応じた形で行う)になったらもっとすばらしいと思う」という発言もありました。

ひらめき<4人の発言は、7人から出された質問への回答も含めてまとめています。>

❤達さん
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野母崎町は高齢化がすすみ、介護保険料の負担などを考えると合併してよかったと個人的には思うが、いろんな人に聞くと合併してダメになったと言われる。
滞納した水道料金の支払いに市役所まで出向かないといけない。県下いっせい缶拾いのときテレビが捨てられていたので報告したら、行政担当者から「テレビはとらない」と断られた。町立病院のときは8台あった人口透析機が合併後、先生がいなくなってやめざるをえなくなった。「文化財を大事に」といいながら助成金を切られた。町のときはすぐできたことが長崎市になって不便になっている。職員の対応が大きく左右するのではないか。

❤畑山さん
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長崎県は離島が多いが、通院や医師の確保など障がい者福祉には条件がきびしい。長崎は精神障がいのベッド数は鹿児島に次いで全国2位、精神の人は医療は必要ないのに地域に居場所がない。数年前にやっと精神障がいも公共交通機関の割引が適用されるなど、障がいの中でも格差がある。自治体も担当者の配置などに差がある。
現在の障害者自立支援法は応益負担、障がいは利益ではない。国は利用者の85%は非課税世帯で負担はないというが、詳しい数字は出さない。親はみんな自分亡き後の子どもの心配をしている、扶養義務制度を変えて社会が支えるようにしないといけない。
公務員を応援している。運動しなければ何も変わらない。一緒に運動したい。

❤村崎さん
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2歳児を公立保育所に預けているが、7時〜18時までなので残業ができない。
(会場からの「長崎市は延長保育をしない理由として@民間経営を圧迫する、A公立で実施すると民間移譲がうまくいかない」言っているが、保護者の立場でどう思うかexclamation&questionという質問に答えて)保育士さんはみんな忙しそうで、延長や土曜日保育を言い出しにくい。
公務員が身近な存在ならバッシングしないと思う。公務員の考えを大きな声で伝えたらよい。公務員はもっと住民の世話をやいてほしい。どこの地域でも平等なサービスであってほしい。

❤渡辺先生
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(阪神大震災と東日本大震災のがれき処理の速度が違うのではexclamation&question)阪神は開発型復旧・復興で14〜16兆円が支出された。投資先はハコモノで、9割は県外企業に流れた。個人への支援はなく、仮設住宅での孤独死が多かった。東日本は、財政出動に大企業の負担が増えるという理由で財界が反対した。国の財政責任と出先機関の充実が必要。

(いくつかの自治体は生活保護の窓口に警察官を配置しているがexclamation&question)お笑い芸人のバッシングも警官の配置も生活保護受給抑制のあらわれ。保護基準の見直しを厚労省がすすめている。自治体の悪さをなくすには行政をかえないといけない。

(構造改革への対抗ビジョンはexclamation&question)雇用と社会保障の2本の柱で福祉国家をつくる。公共部門と公共サービス、社会保障型の公共事業と公投資、多くの公務員が必要。

プレゼント討論のまとめとして)
@日本人の貯金保有は世界一、世界では非常識なこと。障がい、病気、高齢、失業を自己責任と考えず、人間らしい生活を保障するのは国だという認識に変えなくてはいけない。日本のような経済大国なら必ずできるはず、いまの政治が社会保障にお金を使いたくないだけ。

A自治体間の格差、障がい者間の格差をなくすのは国の役目。地方自治体は国が実現したナショナルミニマム(最低基準)にプラスして、地方の個性でローカルオプティマム(最適基準)をつくる。きちんとした公務労働がないと最低基準は守られない。革新自治体が導入した老人医療費の無料化が国の基準を変えた経緯がある。国と自治体は社会保障を充実させる競争をすべきだ、今は切り下げ競争になっている。

B地域主権改革を阻み、強い公共部門と公務労働をつくらないといけない。住民の責任でナショナルミニマムを上回る条例をつくる。公務員の労働運動とともに住民の条例制定、監視の運動が必要。私たちの福祉を実現できる自治体トップをつくることも大事。地域主権改革は橋下型の市長を前提にしている。革新首長になれば地域主権改革は別の可能性がある。

posted by nagasakikenrouren at 16:12| 公共サービス守り隊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年05月11日

6月9日(土)は、「県民の安全・安心と公共サービスを考える」ナガサキ公開ミーティング

このたび、今年2月に結成した「公共サービス守り隊」(隊長:塩塚二朗県労連議長)の主催で、「地域主権改革」に関する県民との対話集会=「ナガサキ公開ミーティング」を開催します。

日時   6月9日(土) 13:30〜16:30
会場   長崎県勤労福祉会館 2階 講堂

■講演「私たちのくらしは変えられる!〜新たな福祉国家の展望〜」
 講師:一橋大学名誉教授 渡辺 治先生

■「行政はこれでいいのか!?」討論会
 ・公共サービスってなんのこと?
 ・暮らしやすい自治体とはどんなの?
 ・公務員は減らした方がいいの?
 【連合自治会長さんなどを交えて、みんなで意見を出し合います】
入場無料です。ご家族、友人、知人お誘い合わせの上、どうぞ〜
ナガサキ公開ミーティング フライヤー
(2012年6月8日追記)
当日は、Ustream中継を行います。こちらからどうぞ。
でも、長崎にお住まいの方はぜひ会場へ!

posted by nagasakikenrouren at 20:42| 公共サービス守り隊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする